始まりのラピスラズリ
「それ、舞子も言ってました」
「えっ!?
まじか…、なんかちょー恥ずい」
そう言って顔を赤くする勇人先輩に、私はまた笑みが零れる。
そんな私を見ると、勇人先輩は穏やかな笑顔になった。
「…愛生ちゃんに出会ってからの悠久、いい方向に変わってるよ。
バスケを辞めてからあいつ、塞ぎ込んでたけど、最近はまたいろんな表情が見えるようになった。
全部、愛生ちゃんのお陰だと思うんだ」
「勇人先輩……」