始まりのラピスラズリ
「だからさ、俺、愛生ちゃんには頑張って欲しいと思ってんだよ。
…悠久のこと、よろしくな」
勇人先輩はそう言うと、私の肩にポンと手を置く。
勇人先輩……。
「はいっ!
ハル先輩に振り向いて貰えるように、全力で頑張ります!」
拳を胸の前に持ってきて言えば、勇人先輩は笑いながら、゙応援してる゙と言ってくれた。
「じゃあ、またな」
体育館に着くと、勇人先輩は上に軽く手を挙げる。
「あ、待って下さい!
あの…、勇人先輩に1つお願いが……」
「……ん?」
私が勇人先輩に耳打ちすると、勇人先輩ば了解゙と言ってニヤリと笑った───。