始まりのラピスラズリ


よく見れば、名簿の最後に、俺の名前が書かれていた。


「昨日、俺が担任に頼んで入れて貰った!」


「それであいつ、急げって…」


「これ、こっちのチームのゼッケン」


俺は手渡されたゼッケンに迷いながらも、腕を通す。


その時、タイムの終了を知らせるブザーが鳴った。


「…うしっ、そんじゃあ、勝ちに行きますか!」


「「「おおっ!!」」」


勇人の声と共に他のメンバーが声を上げて、コートに入って行く。


俺はその光景に懐かしさを感じながら、
後を追ってコートに足を踏み入れた───。

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