始まりのラピスラズリ
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「…勇人っ!」
「おうっ!」
「「「ワァッ────!!!」」」
勇人がシュートを決めると、歓声が一気に湧き上がる。
俺は、シュートは勇人や他のメンバーに任せて、パスを繋げることに徹していた。
試合は残り1分。
得点は58対58。
俺達は、ディフェンス。
この状況は……。
俺はゴールを守りながら、あの日の情景を思い出す。
「悠久っ!そっち行ったぞ!」
「あっ……!」
俺は一瞬の隙をつかれて、シュートを決められてしまった。