始まりのラピスラズリ
「決めろっ、悠久!!」
そう言った勇人の声にハッとした俺は、慌ててシュートモーションに入る。
その時、視界に入ったタイマー。
残り時間は、5秒。
もう、この後にプレーをする時間は、残されていない。
俺が決めないと負けるっ……!
そう思うのに、足が飛ぶことを恐れて震える。
俺はっ、なんでこんなに弱いんだ……!!
その時、後ろから、1つの声が届いた。
「ハル先輩っ、飛べ────!!」
その声に、気づけば俺は、床から足を離していた───。