わたしが小説を書くように
 式は進み、スピーチを行い、記念品を授与され、立式のパーティー。

 過去一回経験があるわたしには、なんともいえない流れだ。


 もっと、喜ばなければいけないのだろうに、
 心の隙間に、先生が割りこんでくる。

 そのたび、わたしは、もの思いに沈んでしまう。


「あぁ、畑中先生」

 ぎょっとして、出入り口のほうを見た。
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