わたしが小説を書くように
「今は、小説に専念したいんです……。

 自分の仕事や、勉強が軌道に乗るまでは、先生の元には戻れません。

 だから……」

 先生は、寂しそうな目を一瞬向けて、ただ、

「そうか」

 と言った。


 わかってくださった、という確信があった。


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