ドクターと甘い恋
「陽向、せんせいっ」


陽向先生の白衣をギュッと掴めば


「辛いね、熱も上がっちゃったか。

嶺菜、苦しいけど吸引…しよっか」




陽向先生の言葉に首を横に振る。


やだ、苦しいもん絶対。

でも、わたしの意志なんかお構い無しに寝転んでいたわたしを起こし、体を固定するはるくん。



「陽向先生、グスッ。

やっ…それやんないっ」



涙が手の甲にポタポタと弾ける。



「頑張ろっか。

チューブ入れるから、楽にしててね」



手袋をはめた陽向先生がチューブをもって、わたしに近づく。

顔を固定されてるから動けず、されるがまま。


「うっ…やぁっ…」


「こら、チューブ噛まない」


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