ドクターと甘い恋
「俺たち、嶺菜の"大丈夫"とか"頑張る"って言葉に甘えて、お前の心の叫び何一つ聞いてやれてなかったな。」



陽向先生の初めて見る弱々しい姿。

ちがう…先生にこんな顔させたかったんじゃない。


胸が、ぎゅーーって苦しくなった。

陽向先生のことみてると、感情が左右される。



これって、なんなんだろう…。



「嶺菜、俺さ嶺菜の病気治すためなら嫌われてもやる。それは譲れない。

でもね、辛かったり苦しかったりしたら俺にちゃんと言って?」


「……でもっ!」



それじゃあ、陽向先生に迷惑かけちゃう。


そう、言葉を続けようとしたのに。


< 54 / 140 >

この作品をシェア

pagetop