ドクターと甘い恋
「……悪くなってるんでしょ?」



俺がいずに座れば、自嘲笑いのように切なそうに微笑む嶺菜。

壊れそうな嶺菜を、ぎゅっと抱き締める。



「……ごめん、俺の力不足だ」



何も言えなかった。

嶺菜にかけてやれる言葉もこれくらいしかなかった。



昼間は楽しそうに祐希たちと話してると看護師に聞いた。

昼間とは真逆の辛そうな嶺菜の顔。



「ねぇ、せんせい。」


「ん?」


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