ドクターと甘い恋
わたしは、無性に奈緒に助けを求めていた。


「……けて、たす、けて…」


『嶺菜っ!?どうしたの、ねぇ…!!』


声色が変わる。




奈緒と電話していても、切る手を止められなかった。

安心した、切っていると。



こんなことしたって変わらない。

分かってるのに、やめられなかった。




苦しかった、胸が。心が。


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