佐藤さんの憂鬱。
被せるように言葉をかけた。
「あなたが私に言ったんですよ?『優しくしたらころっと行くかなって思ったんだけど、まさか前向きな方向で友達からって言われるとか』みたいな事を」
「え、そんなこと…あっ」
「心当たりがありましたか?あなたのその言葉に私は9年もの間苦しめられてきました。踏ん切りがつき始めた今、何故あなたが現れるんですか?
あなたは私を苦しめたいのですか?」
切実な訴えはあなたに届いたのだろうか。
とどいて、そして、わたしからはなれて。
もう、ちかづかないで。
17歳の時から動けないまま、体は26歳になって。あの場所から動けてないまま時は過ぎた。
私だってそれなりに大人になった。
でも、仲良しだと思っていた木村くんからの裏切りは、いや、裏切りじゃないか。
私がひとりで勝手に思っていただけだったのかもしれない。
でも、ショックだったんだ。
そして、好きな人だった志津川くんに嫌われているのを知ってショックだった。
二重のショックが重なって、私の無表情、無気力、無関心が酷くなった。
「あなたが私に言ったんですよ?『優しくしたらころっと行くかなって思ったんだけど、まさか前向きな方向で友達からって言われるとか』みたいな事を」
「え、そんなこと…あっ」
「心当たりがありましたか?あなたのその言葉に私は9年もの間苦しめられてきました。踏ん切りがつき始めた今、何故あなたが現れるんですか?
あなたは私を苦しめたいのですか?」
切実な訴えはあなたに届いたのだろうか。
とどいて、そして、わたしからはなれて。
もう、ちかづかないで。
17歳の時から動けないまま、体は26歳になって。あの場所から動けてないまま時は過ぎた。
私だってそれなりに大人になった。
でも、仲良しだと思っていた木村くんからの裏切りは、いや、裏切りじゃないか。
私がひとりで勝手に思っていただけだったのかもしれない。
でも、ショックだったんだ。
そして、好きな人だった志津川くんに嫌われているのを知ってショックだった。
二重のショックが重なって、私の無表情、無気力、無関心が酷くなった。