佐藤さんの憂鬱。
「この服、洗って返しますね。文乃さんにはお世話になりましたと伝えてください」
「いや、いいよ！そのままで！あと、送っていくよ？！」
「あ、いえ結構です。私にはスマートフォンがありますので」

ぺこりとお辞儀をして外へ出た。

少し歩き出してからスマートフォンを見ようとして絶望した。


そう言えば、、、じゅうでん！！！！
切れたんだった、、あ"ーーーやらかした。

自己嫌悪に陥る。

だが、断ってしまった手前、木村くんの家にもう一度戻って送ってもらうのも申し訳ない。あと、自分のプライドが嫌。

そう思い、ふらふらと歩き出す。
後で後悔するのをその時の私はまだ知らない。



ひたすらに歩き続けて、ふと気がついた。


ここどこ？！？！

公園に沿って歩いてきたはずなのに、全く知らない住宅街に入り込んでしまった。

目の前には小さな公園。
またもや、ベンチに座り込むハメになってしまった。
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