佐藤さんの憂鬱。
「根暗女はさすがに失礼だろ。ちゃんとかよちゃんって言ってあげなよ」
「かよちゃんはねぇだろ」
「似合わねぇよ」
くはっと笑うのは、クラスであまり関わりのない男子。
「いやー、かよちゃん本気にしちゃったかな??なあ?颯希?」
「ホントだよな。いつも優しくしてやったら、ころっと行くかなって思ったんだけど、まさかいい方向で?とかなんとか言われるとは思わなかったわ」
声でわかる彼の呆れたような笑い。
何でだろうか。志津川くんに言われるよりもショックなのは。
それからというもの私は木村くんを避け続け、話しかけられても「ああ」「はい」「いえ」で過ごした。そして、卒業した。
私は東京の大学に。
彼はよく分からないけど県外の大学に進んだらしい。
そして今に至るわけだ。
「かよちゃんはねぇだろ」
「似合わねぇよ」
くはっと笑うのは、クラスであまり関わりのない男子。
「いやー、かよちゃん本気にしちゃったかな??なあ?颯希?」
「ホントだよな。いつも優しくしてやったら、ころっと行くかなって思ったんだけど、まさかいい方向で?とかなんとか言われるとは思わなかったわ」
声でわかる彼の呆れたような笑い。
何でだろうか。志津川くんに言われるよりもショックなのは。
それからというもの私は木村くんを避け続け、話しかけられても「ああ」「はい」「いえ」で過ごした。そして、卒業した。
私は東京の大学に。
彼はよく分からないけど県外の大学に進んだらしい。
そして今に至るわけだ。