リナリア
出発前日。
兄は自分の部屋で黙々と勉強をしていた。
準備しなくていいの?と声をかけたら
お前と一緒にあとでやるよ。と言われた。
そうやって言われるのも、もう今日で最後。
なんだか実感できずに、
悲しくなって、
勉強してる兄の後ろで
泣いてしまった。
バレないように早く部屋を出ようとしたが、
もう既に兄にはバレていた。
どうした?寂しいのか?と
悲しい顔して笑った。
兄は勉強を中断して、
ベッドに座り、私を呼んだ。
大人しく兄の隣に座った。
またこっちに泊まりにくればいいよ。
俺もちゃんと帰るからな。
と言って、頭を撫でてくれる兄。
*
本当はね、
涙なんてとっくに引いてた癖に
泣き真似までしてでも
引き止めたかったんだよ。
気付いてって本当は言いたいのに。
兄は自分の部屋で黙々と勉強をしていた。
準備しなくていいの?と声をかけたら
お前と一緒にあとでやるよ。と言われた。
そうやって言われるのも、もう今日で最後。
なんだか実感できずに、
悲しくなって、
勉強してる兄の後ろで
泣いてしまった。
バレないように早く部屋を出ようとしたが、
もう既に兄にはバレていた。
どうした?寂しいのか?と
悲しい顔して笑った。
兄は勉強を中断して、
ベッドに座り、私を呼んだ。
大人しく兄の隣に座った。
またこっちに泊まりにくればいいよ。
俺もちゃんと帰るからな。
と言って、頭を撫でてくれる兄。
*
本当はね、
涙なんてとっくに引いてた癖に
泣き真似までしてでも
引き止めたかったんだよ。
気付いてって本当は言いたいのに。