リナリア
喪失感
兄が女の人と二人で帰ってきた。
紹介したい人がいます。と
真剣な面持ちで話し出した。
大学を出たら、就職して、
彼女と同棲します。
と、兄は言った。
同棲。その言葉に何も考えられなくなった。
茶色いローファーの彼女でもなく、
LINEのトップ画の彼女でもなく、
また新しい彼女だった。
白いワンピースを綺麗に着こなし、
細く、華奢で、白い肌に明るい茶髪が
とても似合ってる可愛い人だった。
守ってあげたくなる感じの彼女だった。
勝てるはずなんてないのに。
明らかに負け試合なのに、
何もかも負けてる気がした。
兄を取られた気持ちでいっぱいだった。
私の見たことのない表情を彼女は見てる。
私が出来ないことを
彼女は平気でやる。
恋の心があっては
手を繋ぐことすら、抱きしめることすら
許されない。
紹介したい人がいます。と
真剣な面持ちで話し出した。
大学を出たら、就職して、
彼女と同棲します。
と、兄は言った。
同棲。その言葉に何も考えられなくなった。
茶色いローファーの彼女でもなく、
LINEのトップ画の彼女でもなく、
また新しい彼女だった。
白いワンピースを綺麗に着こなし、
細く、華奢で、白い肌に明るい茶髪が
とても似合ってる可愛い人だった。
守ってあげたくなる感じの彼女だった。
勝てるはずなんてないのに。
明らかに負け試合なのに、
何もかも負けてる気がした。
兄を取られた気持ちでいっぱいだった。
私の見たことのない表情を彼女は見てる。
私が出来ないことを
彼女は平気でやる。
恋の心があっては
手を繋ぐことすら、抱きしめることすら
許されない。