killer
「うぉぉぉい!! ちょっと、来てくれー!」


ギルバートの馬鹿にデカイ声が、色を失った街に木霊した。


隊員達は銃を握り締めて、声のする方へと駆けて行く。


路地裏に向かうと、そこには嬉しそうな笑みを浮かべるギルバートと、項垂れて立ち尽くす住民らしき人物がいた。


住民の目は虚ろで、ただジッと地を見ている。


良くない環境で過ごしていたせいだろうか、肌も雪のように白……いや、白を通り越して、静脈が透けて見えている。


生きている人間とは思えないほどに、血色が悪い。



(……住民の様子が、おかしい)


ジェフと同じ考えに至った者が、他にいた。


「ギルバート、一旦その住民から離れろ」


隊長の、グレグリーである。


ガチャリと向けられた銃口は、物言わぬ一般人に向けられていた。


「なんなんすか、どうしたんすか? 隊長……」


状況が理解出来ずに、ギルバートが狼狽えていると……



彼らが所持している無線から、次々に信じられないような報告が飛び交う。


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