秘密の糸Season1㊤
第3話友情
【円花side】

「じゃあ、行ってきまーす!」


家を出ると、外で晋ちゃんが立っていた。


「あれ?晋ちゃん?」 


「よう。」  


「どうしたの?」


「円花と一緒にこれから大学行きたくて、迎えに来た。」


「え!?」


「嫌だった?」


「う、ううん!嬉しい!」


(ウソ…!夢みたい!)


「良かった。じゃあ、これから一緒に行こ。」


「うん!」


こうして、私達は大学まで一緒に行った。


手も、初めて一緒に帰ったあの日から自然と繋げるようになった。


「円花、今日もメイクしてる?」



「あ、うん。」



「…かわいい。」



「ありがとう!まだ慣れないし、下手くそだけどね。」


「けど、俺のためにしてくれてんだろ?俺は嬉しいけどな。」


そう言って晋ちゃんが、照れくさそうに笑った。


それから歩いている間、晋ちゃんと色んな話をした。


いつもの通学路も、晋ちゃんと歩くと全然違う。


特別な通学路に変わる。


そして、しばらくして大学に着いた。


「じゃあ、俺こっちだから。」


「あ、うんまたね。」


少し恥ずかしかったけど、私は小さく手を振った。


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