秘密の糸Season1㊤
「清太!?」


振り向くと、涼汰君がコンビニ袋を持って立っていた。


「美菜…。」


「涼汰君…。」


「お兄ちゃ〜ん!!」


「清太、待たせたな。…何でここに?」


「…彼氏と待ち合わせしてて。
…待っている時、そこのコンビニで泣き声がしたから…。
だから、来たの。」


涼汰くんとはあれ以来、会わなかった。


…あの事があってから、会うのは気まずかった。


「…そうなんだ。ありがとう。」


「じゃあ私、行くね」


「待てよ!」


涼汰君はそう言って、私を呼び止めた。


その時、清太君が私達をじーっと見ていた。


そして口を開いた。


「お兄ちゃん…。僕…あそこの公園で遊びたい…。」


そう言って清太君は、公園の方に指を指した。


「…よし、行くか。…とりあえず、一旦話そう。」


「……」


そして私は、涼汰君に付いて行った。


《もう今日で話し合って、終わらせる。二度と関わらいように…》


私は、そう決心した。


そして私達は、公園に向かった。
< 235 / 642 >

この作品をシェア

pagetop