秘密の糸Season1㊤
【雪都side】

「じゃあ井上、上がって良いぞ。」


「はい」


俺は着替えをすませ、店を出た。


「今日、三田倉に悪い事したな…。」


俺は今日一日、ずっと反省した。


三田倉は俺と向き合おうとしてくれているのに、


今の俺は…。それに応えられない…。


あんなことする自分が本当に最低だ。


だけど三田倉に対しての感情を消さないと…。


俺はいつまでも経っても、忘れられない…。


バイトを辞める勇気なんて、俺には出来ない。


さっき店長に長期で働くか聞かれていた時、


もっと三田倉に居てほしいと思った。


一緒に働いて、三田倉にもっと仕事を教えたい。


辞めて欲しくない。 


このまま…


ギスギスした関係のままさよならなんて…


もう会えないなんて嫌だ…。


本当の今の気持ちはそれだ。


だけど…。どうすれば良いんだよ…。
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