秘密の糸Season1㊤
「どうゆう事?」


「ほらあたし、こんな性格だから女子に嫌われてんじゃん?

円花と出会う前までは、男がいれば女友達なんていらないってずっと思ってた。

大学もさっさと辞めようと思ってたし…。

円花と今のゼミで同じになった時、一度ペアを作らないといけなかったときあったじゃん?」



「…うん。」


「その時、誰もあたしとなってくれなかった…。

まあ、今まで女子に話しかけなかったあたしが明らかに悪いんだけど…。

そんな時、円花があたしを誘ってくれたじゃん?

それからゼミ内であたしが悪口を言われてても、

円花だけは、毎日毎日挨拶してくれて話し掛けてくれた。

最初は正直、うっとおしいって思った。

あたしといたら悪口言われるし、円花に被害が及ぶかもしれないのに…。

けどそんな事気にせず、円花はあたしとちゃんと向き合ってくれた。

嬉しかった。

だからあたし、大学が少しずつ少しずつ楽しくなった。

あんだけ大学辞めたいと思ってたのに不思議だよね。

今すごく楽しいもん!

…あの時、円花と仲良くなかったらあたしは大学に来てなかったし、辞めてたと思う。

だからあたしの方がお礼言わないといけないんだよ。

…本当にありがとう、円花。」

「舞由香…。」
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