秘密の糸Season1㊤
トントントン


ガチャ


私は、部屋のドアを開けた。


「…どうぞ。」


「お邪魔します。」


(何か…恥ずかしいな…)


「あの頃とは、全く違うんだな…。」


「うん…。最近ちょっとだけ模様替えしたよ。」


「円花らしいな、かわいいじゃん。」


「ありがとう!ゆっくりしてね!」


「ありがとう。」


そして晋ちゃんは、近くにあったソファにしゃがんだ。


普段、自分が使う部屋を誰かが使うなんて変な感じだ…。

 
「このソファいいな…。フカフカ」


「でしょ!よくここで漫画読んだりゴロゴロしてるよ!」


「そうなんだ」


「私、お茶入れてくるね!」


その時、晋ちゃんが私の手首を掴んだ。
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