秘密の糸Season1㊤
その時晋ちゃんが、私を後ろから抱きしめた。 


「晋ちゃん…。」


「俺今、スゲェ幸せ。…ありがとな、円花。」 


「…ううん。」


そして私は、晋ちゃんの腕に手を置いた。


しばらく抱きしめられた後、晋ちゃんが口を開いた。


「…円花。俺、アルバムみたい。」


「アルバム?」


「中学の」 


「何で?」


「円花の中学時代俺、知らないから。」


「…分かった。」


【中学】…思い出したくないけど、私は晋ちゃんにアルバムを見せた。


私は本棚から、アルバムを取り出した。


「はい」



「ありがとう」


そして晋ちゃんは、ページをめくっていった。


その時、
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