秘密の糸Season1㊤
『…はい。』


『もしもし?美菜?遅くなってごめんね…。相談って何かな?』


新堂さんの優しい声…。


だけど…


この声を聞くのは今日で最後…。


『美菜…?』


『…突然ご…めんなさい…。
もう…新堂さんとは…一緒にいられません…。別れて下さい…。』


『え?ちょっと待って!どうゆう事?
説明してよ美菜!僕、何かした?』


『新堂さんは何も悪くありません…。
私の勝手な都合です…。』


『ちょっと待って…!』


『今まで有難うございました…。さようなら…』


プッ


そして私は、電話を切った。


「来月のお前の誕生日に早速お見合いだ。
準備しておけ。」


バタン


そう言ってお父様は、書斎に向かった。


「うっ…」


私は、自分の部屋に上がった。


「美菜!」
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