秘密の糸Season1㊤
【雪都side】

「…井上!おい井上!」


「…えっ」


「ボーッすんな!ポテト焦げるぞ!」


店長に言われるまで、俺は気づかなかった。


「えっ…わ!」


俺はいつのまにか、ポテトを焦がしていた。


「すみません!!」


「何かあったのか?」


「…いや、その」


「まあ、何があったかは聞かん。
けどそんな調子だと、集中出来ないだろ。
休憩取って、頭冷やしてこい。」


「けど…!」


「井上、お前は良く動いてくれる。
まあ、俺に対しての態度は相変わらずデカイけどな。
たまには自分から休め。」


「すみません…。店長…。」


「何かお前が素直だと変な感じだな…。
いいから行ってこい!
いつもの生意気なお前じゃないと、俺は承知しねーからな!」


店長はそう言って、俺の肩をバシッと叩いた。



「ちょ…!店長!」



(…有難うございます。迷惑かけてすみません…。)



「有難うございます。」


店長にお礼を言い、俺は休憩室に向かった。
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