秘密の糸Season1㊤
【雪都side】

俺は三田倉の家を出て、チャリに乗った。


「今日、行って良かったな。」


気まずくなった期間中、 


俺は四六時中、三田倉の事を考えていた。


謝らないと…。謝らないと…。


心の中ではそう思っていた。



だけど…中々行動出来なかった。


梨絵に背中を押されていなかったら、


頭で考えるだけで行動出来ないまま、


三田倉とも気まずいまま終わっていたと思う。


「梨絵に感謝しなきゃな…。」


俺の気持ちは一生言わないつもりだった。


三田倉との関係を壊したくなかったから。


だから逆の発想であんな事をした。


けど違った。
< 359 / 642 >

この作品をシェア

pagetop