秘密の糸Season1㊤
【梨絵side】
あたしは雪都からの電話を切った。
「ごめんね…。雪都。」
三田倉さんがいなかった数日間、
ボーッとしてミスばかりくり返す雪都を、あたしはずっと見ていた。
三田倉さんと一緒にいた時の雪都は、
楽しそうで、あたしが見たことない笑顔をしていた。
あたしは…寂しくて嫉妬していた。
三田倉さんにすごく嫉妬した。
三田倉さんが来なければ…。
…なんて、そんな事も考えてしまった…。
二人の間に卑劣が入った時も、少し喜んでしまった…。
だけど、ウジウジする雪都は見たくない。
だからあたしは、背中を押した。
…なんてそんなの嘘。
そんなのただの綺麗事で、
雪都の為じゃない。
全部、あたしの為だ。
こうすれば、雪都があたしに振り向いてくれるんじゃないかって…。
ズルい考えをしたんだ…。あたしは…。
だから…雪都に感謝されるおぼえなんてない。
雪都からの電話は嬉しかったけど、罪悪感を感じた。
好きなのに、あたしはいつも素直になれない…。
本当、自分が嫌になる。
「あーあ…何やってんだろ…。あたし…。」
その時涙が流れた。
何でもっと、早く行動しなかったんだろう…。
あの時の気持ちに気づいて、告白していれば…。
今頃…何か変わっていたのかもしれないのに…。
あたしはふと《あの頃の記憶》を思い出した。
あたしは雪都からの電話を切った。
「ごめんね…。雪都。」
三田倉さんがいなかった数日間、
ボーッとしてミスばかりくり返す雪都を、あたしはずっと見ていた。
三田倉さんと一緒にいた時の雪都は、
楽しそうで、あたしが見たことない笑顔をしていた。
あたしは…寂しくて嫉妬していた。
三田倉さんにすごく嫉妬した。
三田倉さんが来なければ…。
…なんて、そんな事も考えてしまった…。
二人の間に卑劣が入った時も、少し喜んでしまった…。
だけど、ウジウジする雪都は見たくない。
だからあたしは、背中を押した。
…なんてそんなの嘘。
そんなのただの綺麗事で、
雪都の為じゃない。
全部、あたしの為だ。
こうすれば、雪都があたしに振り向いてくれるんじゃないかって…。
ズルい考えをしたんだ…。あたしは…。
だから…雪都に感謝されるおぼえなんてない。
雪都からの電話は嬉しかったけど、罪悪感を感じた。
好きなのに、あたしはいつも素直になれない…。
本当、自分が嫌になる。
「あーあ…何やってんだろ…。あたし…。」
その時涙が流れた。
何でもっと、早く行動しなかったんだろう…。
あの時の気持ちに気づいて、告白していれば…。
今頃…何か変わっていたのかもしれないのに…。
あたしはふと《あの頃の記憶》を思い出した。