秘密の糸Season1㊤
「新堂さん…!」


「これからは、君に取って辛いこともあるかもしれない…。
それでも僕に、着いてきてくれる?」


僕はそう言って、村田さんの手首を引っ張った。


「え?」


自分でも何を言っているのか分からなかった。



だけど…。



これだけは言える…。



僕はいつしか、村田さんに惚れていたんだ。



僕も村田さんと同じだった。



村田さんから来るDMが嬉しくて、



来ない日はソワソワして…。



全部全部、同じだった。



村田さんは、ずっと僕の心の癒やしの相手だった。



「発車致します」


プシュー…


扉が閉まった。


「し、新堂さん!?んっ…」


そして僕は、村田さんにキスをしていた。
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