秘密の糸Season1㊤
『…何を?』
『私、ずっと好きな人がいるんです…。』
『え?』
『…花火大会の帰りにさっき話した元カレに会ったんです。
でも、付き合ってても、本当に愛されてるか分からなかったんです…。束縛も激しくて…。』
帰るときはいつも、常に後姿で
まったくこっちを見てくれなかった…。
だけど…時々後ろを見て気にかけていてくれた事を知ってる…。
だから…大好きだったんだ…。
『…でも、そしたら仲良かった友達が皆離れていって…
私…友達に嫌われたくなくて…
結果、友達を選び、私から別れを告げました…。』
『…そうだったのか…。』
『でも…花火大会の帰り道、再会してしまって…。
一度は離れました…。
だけど私が改札を出た時に酔っ払いに絡まれて…
その時助けて貰ったんです…。
そして、危ないからと言って降りる駅まで着いてきてくれました…。
だけど…その時、突然キスをされて
…私を忘れられないって言って告白もされました…。
でもその時私にとって彼はもう【過去の人】でした…。』
新堂さんは、黙って聞いてくれた。
『でも、また再会してその時公園で元カレの気持ちを初めて全部聞きました。
でも…』
『…うん』
『…私はそこで、ずっと逃げていた自分の本当の気持ちに気づきました…。』
だけどお互いもう相手がいる。
これ以上は超えちゃいけない壁があった。
『でも私は、新堂さんだけを愛すると決めました。
元カレを何度も何度も忘れようと思いました。
…だけど
忘れようとすればするほど
元カレの事が忘れられないんです…。
元カレが好きなんです…。』
『………』
『勝手な事ばっかり言って本当にごめんなさい…。』
ポタポタと涙がスカートに落ちた。
『美菜』
『ずっと黙っていて本当にごめんなさい…。』
『…全部話してくれてありがとう、美菜の気持ちちゃんと聞けて嬉しかった。』
『…え?』
『僕ずっと、アルバイトの時から美菜の事見てたでしょ?
いつも思ってたんだ。
どんな事があっても美菜は絶対に口に出さないし、
先輩達にイジメられていても、
ずっと一人で何とかしてた。
僕はそんな美菜がたくましいと思った反面、
いつも心配だったんだ…。
だから今こうして、
僕に初めてちゃんと気持ちをぶつけてきてくれて嬉しいよ。』
『…新堂さ…ん…』
私はこんなにも優しい人を切ってしまう…。
『僕も…一つ謝らないといけない事があるんだ。』
『私、ずっと好きな人がいるんです…。』
『え?』
『…花火大会の帰りにさっき話した元カレに会ったんです。
でも、付き合ってても、本当に愛されてるか分からなかったんです…。束縛も激しくて…。』
帰るときはいつも、常に後姿で
まったくこっちを見てくれなかった…。
だけど…時々後ろを見て気にかけていてくれた事を知ってる…。
だから…大好きだったんだ…。
『…でも、そしたら仲良かった友達が皆離れていって…
私…友達に嫌われたくなくて…
結果、友達を選び、私から別れを告げました…。』
『…そうだったのか…。』
『でも…花火大会の帰り道、再会してしまって…。
一度は離れました…。
だけど私が改札を出た時に酔っ払いに絡まれて…
その時助けて貰ったんです…。
そして、危ないからと言って降りる駅まで着いてきてくれました…。
だけど…その時、突然キスをされて
…私を忘れられないって言って告白もされました…。
でもその時私にとって彼はもう【過去の人】でした…。』
新堂さんは、黙って聞いてくれた。
『でも、また再会してその時公園で元カレの気持ちを初めて全部聞きました。
でも…』
『…うん』
『…私はそこで、ずっと逃げていた自分の本当の気持ちに気づきました…。』
だけどお互いもう相手がいる。
これ以上は超えちゃいけない壁があった。
『でも私は、新堂さんだけを愛すると決めました。
元カレを何度も何度も忘れようと思いました。
…だけど
忘れようとすればするほど
元カレの事が忘れられないんです…。
元カレが好きなんです…。』
『………』
『勝手な事ばっかり言って本当にごめんなさい…。』
ポタポタと涙がスカートに落ちた。
『美菜』
『ずっと黙っていて本当にごめんなさい…。』
『…全部話してくれてありがとう、美菜の気持ちちゃんと聞けて嬉しかった。』
『…え?』
『僕ずっと、アルバイトの時から美菜の事見てたでしょ?
いつも思ってたんだ。
どんな事があっても美菜は絶対に口に出さないし、
先輩達にイジメられていても、
ずっと一人で何とかしてた。
僕はそんな美菜がたくましいと思った反面、
いつも心配だったんだ…。
だから今こうして、
僕に初めてちゃんと気持ちをぶつけてきてくれて嬉しいよ。』
『…新堂さ…ん…』
私はこんなにも優しい人を切ってしまう…。
『僕も…一つ謝らないといけない事があるんだ。』