秘密の糸Season1㊤
俺は思わずビックリして、何て言えばいいか分からなかった。


まさか、舞由香が俺の知らない所で男とそうゆう関係に、なっていたなんて…。


でも俺は怒れる立場じゃない。


俺だって、美菜と関係を持った。


それに対しては何も言えない。


「あたし…。最近ずっと、涼汰に愛されてるか不安だった…。

もう昔みたいに連絡を取ることも、

どこかに行くこともなくなったから…。

花火大会に誘った時も、あたしの顔見てくれなくて…。

それが…ずっと…寂しかった…。

けど…彼氏がいるのに、

浮気なんてしたらだめだよね…。

本当にごめんなさい…。」


そう言って舞由香は頭を下げた。


その時、罪悪感が一気に込み上げてきた。


俺が…。


俺が浅はかな事をしたから…。


俺が舞由香を浮気に導いた…。

俺のせいだ。

…黙ってたら分からなかったのに舞由香は俺に全部話した。

きっと、話すのに勇気がいっただろうな…。


…だったら俺も…。


そして俺は口を開いた。


「俺もごめん…」


「え?」


「…俺も、一度浮気した…。」


そして俺は舞由香に全部話した。




< 494 / 642 >

この作品をシェア

pagetop