秘密の糸Season1㊤
初めて龍司のゴツゴツした身体や、


腕の感じが伝わってきた。


「ちょ…!」


「お前…、そんな事言うとか、可愛すぎだから…。」


「は?」


「俺今、スゲー嬉しい!」


龍司はそう言って、さっきよりも力強くウチを抱きしめた。


「俺が初めての、本当の初デートの相手って事だろ?」


そっか…。


今日これが、本当の本当のウチの初デート。


「うん…。」


ウチは龍司の背中に、腕を回した。


そしてウチらは、屋台を回った。


祭りが、こんなに楽しいと思わなかった。


そして…しばらくして花火が始まった。
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