午前0時、夜空の下で。 ―Short Story―
「ん? 何か嬉しいことでもあったの? 優しい顔してる」

……唯一、シリアの無表情から、本人さえ気づけなかった感情を見抜いた人間。

そしておそらく彼女こそが……生涯の主人。

「……何でもありません」

ポツリと、呟いた。

……口元で、緩やかに弧を描いていることにも気づかずに。









end.
< 25 / 72 >

この作品をシェア

pagetop