期待
文化祭2
「あれは、本当にごめん。びっくりしたよね」

私は頷く

「先輩は、私を思ってないんですね。元カノと重ねてるんですか?」

「重ねた。ずっと重ねてた。けど、やっぱ違うとこもみて、俺は惹かれたよ」

「もう、期待させないで。困ります。私の気持ちに気付いてて、そう揺さぶるの」

「揺さぶって悪いか?好きになってくれて嬉しいし、好きでいてほしいんだ」

「そんなことしなくても、ずっと好きですよ。先輩に彼女ができたとしても、多分、好きな気持ちはすぐには消えません」

「でも、不安になる」

「こっちだって、不安でした。先輩も私のこと好きなのかなって。でも、そんなの全然ないようで…

先輩、今の気持ち教えてください。なんで、私の前に今立っているんですか。これは期待してもいいんですか?

謝りに来ただけですか?」

「俺の気持ちは、ふうちゃんを思っているよ。多分、重ねた時からずっと。でも、今は重ねてない。吉葉 楓菜がすきだ」

「はい」

涙が溢れた。すっごく振り回されて、やっとか

伝えたくても伝えなかったのは

先輩から告白を受けたいから

ちょっと期待し続けてた

けど、ダメだったら、卒業式に告白って思ってたから

「すっごく振り回された。ずっと苦しかった。嬉しかったことも辛かった。」

「うん。ごめん。それでも好きでいてくれるふうちゃんが可愛かったから」

「いじわる」

「ずっとMでいてね」

「Mキャラってすごく恥ずかしいんですが」

「いいの。可愛いから」

「…ちゃんと声で言われたの、初めてです」

「うん。初めて言った笑

それじゃ、俺と

結婚してくれませんか」

し──ん…

「え?」

「「「え?」」」

「「「えーーー!!?」」」

「結婚!?」

「うん」

会場中、パニック状態

先輩そんな冷静に…

「俺は!この先ずっと好きでいられる自信ある!もう、これで卒業になる。まだ学生の人生だけど、もう大人だから!」

みんなの騒ぎを止めるほどの大きな声

届いたよ

「告白じゃなくて、プロポーズ?」

「そう。プロポーズ」

先輩は私の前で膝まづいた

「生涯を君の隣で笑っていたい。

俺についてきてくれますか?」

「それが叶う保証はどこにあるの?まだ、高校生だよ」

「俺をずっと好きでいる自信は?」

「ある」

「じゃ、忘れるなよ。その言葉」

そう言って先輩は私の首に手を回した

首から伝わる冷たい感触

「「首輪」」

先輩と私の声が揃った

「俺のペット」

「逃げたら捕まえてね?」

「もちろん。捕まえて連れ戻す」

「同じ会話w」

1度目はLINEで文字と文字で

2度目の会話は声と声で

「今度はギュッとできるね。あ、でも、彼氏じゃないからな」

覚えてたんだ。

先輩は私にギュッてできるって言ってた

けど、私は、彼氏じゃないからできないって答えたんだっけ

「彼氏以上はOKです」

私から抱きついた


「ありがとう」

お互い引き合い唇を重ねた



人生初のプロポーズ

人生初のアクセサリーのプレゼント

人生初のキス

初めて永遠が誓える人に会えた人と

生涯歩んでいきたい
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