五分で恋愛
「そりゃ、分かるわけないわよ。

梨々花どれだけアホだと思ってるのよ。

私とあんたが二人でいるだけで

勘違いするような奴よ。」


梨々花は一人で心配して、
一人で凹んで、
一人で傷つくような不器用な奴なのだ。

なにも言わずに分かってもらおうなんて、
梨々花にはハードルが高すぎる。

「っていうか、何も言わずにわかってもらおうなんて、

私でも無理よ。

何のために言葉があんのよ。

ちゃんと言わなきゃ、

伝わるものも伝わらないわよ」


「...そうだな。

今回は俺が悪かったよ。

とりあえず梨々花探すから、

もしそっちに行ったら連絡してくれ」


そう言って切れた。




「いないとは言ってないんだけどな...」




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