何度でも、先輩に片想い
知らない先輩



「えー、明後日から身だしなみチェック期間が始まります。そこでクラスから二名、登校時間に門でチェックしてくれる人いませんか。」



担任の先生がそう言うと皆シーンとする。


確かに登校時間よりも早く来てみんなの身だしなみをチェックするなんて大変だしやりたくない。


みんな誰かしら手を上げるだろう、と近くの人と話したり読書をしたりしている。



今の時間は先輩は外にいないけど、
いつものように外を眺める。

風が気持ちいい。



治りかけの傷を見て、あの光景を思い出す。

ぶつかった相手が先輩だったのは偶然かもしれない。

ただの偶然でも、内心伊織ちゃんが言ってたことが起こらないかと思う。




……ありえないか



ちょっと想像してみたけどやっぱりありえなさ過ぎて苦笑いが漏れる。




「────誰も手をあげないからもう出席番号で行くぞ~12日だから、えー、蓮見!」



「もう一人は……じゃあ隣の席の花咲で。」



え……?




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