何度でも、先輩に片想い




朝の身だしなみチェックでは、特に先輩と話すこともなかった。

そりゃ話しかけなきゃ話すことなんて出来ないのが当たり前なんだけど。



今は放課後。


今日の分をまとめなければいけない。

蓮見くんは部活で、瓜生先輩は補習があるらしく、今は三年生の二人と先輩と私の四人。




「あ、次授業で使う教科書持ってこいって頼まれたんだ」


「高宮一人じゃ無理でしょ。
俺も手伝うよ。」


「ほんと裕翔優しい~」と可愛らしい笑顔を向ける。

二人で手分けして空き教室の隅に置いてある教科書を持って

「すぐ戻るね!」

と言い残し、出ていってしまった。




……先輩と二人きり……。




沈黙の時間が流れる。









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