何度でも、先輩に片想い
「そ、そうですよね……!」と言うと頷き、作業に戻る先輩。
会話……続かない。
高宮朱里先輩がいた時は騒がしかったこの空き教室も、高宮先輩がいなくなった今では誰も居ない空き教室と同じくらい静かだ。
高宮先輩みたいにコミニュケーション能力が私にもあれば、と思いつつも沈黙のまま作業を進めた。
…………終わった!
先輩の方を見ると先輩も終わった様子だ。
「終わった?」
「はい!」
「まだ先輩たち戻ってきてないけど、
終わったし出しに行っちゃおっか。」
「はい!」
「そんないい返事されるようなことじゃ
ないのに、いい返事するね」
俯きながら少し笑っていた先輩がこちらを見ながらそう言った。