新撰組と復讐心
「んな事しらねぇよ。けどよ、そいつ藤堂に勝ったんだ。入隊試験は合格なんじゃねぇのか」



「ははっ、あいつ鬼の副長って言われてる土方だな」




冥鬼は楽しそうに私の周りをフラフラしている。




「あぁ、そうだな」
「私はこいつに勝ったんだ。入隊を認めろよ」




首元に剣を向けられようが、私には関係ない。



新撰組に入隊できればこっちのものだ。


「じぁ、近藤さんに早く紹介しましょうよ。でも君、生意気な事を近藤さんに言ったら、僕が殺すからね」

猫みたいにどこから出てきたらのか分からないが、ふらっと不気味な事を赤毛の男は言った。



「あ、いてて、たっく。このやろ…顔を見せやがれ!」


体勢を戻した藤堂は、私の藁傘めがけて斬ってきた。
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