眠り姫の憂鬱。
私もお昼ご飯食べたいから取りに行かなきゃいけないし、教室に行こうかなと身なりを整える。
その時、保健室のドアが開く音がした。
「今、結城先生いませんよ~」
なんて言いながらベッドを仕切るカーテンを開ける。
「あ、そうなんだ。湿布貰いに来ただけなんだけど」
するとそこに居たのは、奥二重でシャープな目、色白で小顔、薄い唇、艶のある黒髪。
まさに塩顔イケメンと呼ばれるような男子だった。
私は彼を見た瞬間、ビビッとこの人だっ!って思った。
今まで付き合ってきた人も、もちろん運命の人かもって思って付き合ってきたけど、この人はもっと強く運命の人だって感じる。
それはイケメンだからってそれもあるかもしれないけど、でも何かが今までの人と根本的に違う。
まるでどこかで会ったことのあるような懐かしさを感じる──。