眠り姫の憂鬱。
第2章

◇知りたい◇



テスト週間というものは嫌いだ。


楓には会えないし、勉強しなきゃいけないし。

要するにつまんない。


私は眠るのもそこそこに、保健室で勉強している。


「ツーカーレーター」

「体力なさすぎだろ」


優しいと評判の結城先生は、私には全然優しくない。

だから私は、美人な白井先生にデレデレなただの変態だと思っている。


「おい、今心の中で俺の悪口言ったろ?」

「悪口どころか先生のことこれっぽっちも考えてなかった。自意識過剰~」


なんて、がっつり悪口言ってたけど。

先生はオトナなんだからそこ大目に見てほしい。


あーあ、今すぐ楓が保健室に来てくれたらいいのに。

それとも私が楓に会いに行っちゃう?



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