眠り姫の憂鬱。
それに本当のことを言ったところで許してもらえるかはわからない。
だったら、謝って許してもらった方が賢明だ。
事実を伝えるのはリスクが高すぎる。
ダメだなあ。
いつも笑っていようってポジティブになろうとしてるのに、肝心な時はいつだって落ち込む。
ちょっとしたことで傷ついて凹んでしまう。
そういう自分が嫌いだっていうのに。
なかなか直ってくれない。
職員会議で先生がいないため、真依とふたりっきりの保健室は静かで穏やかな時間が流れている。
私の心の中と真反対だ。
「ごめんね、真依。午後も休む」
「了解」
休むならちゃんと休みなさいよ、と言い残して真依が保健室を去ると、更なる静寂が私を包む。