眠り姫の憂鬱。
「な、なんだー。友達って男かよ」
「また今度、遊ぼうね〜」
"また"なんてないわ、と心の中でツッコミを入れながら去っていくふたりを見送った。
隣には、楓がいる。
肩に回された腕はスッと外されて、もの寂しさを感じた。
「なんで楓がここにいるの?!テレポーションッ?」
「なわけねえだろ!買い物に来てたらお前っぽい奴が見えただけだよ」
それでわざわざ助けてくれたってこと?
楓ってば言動までイケメン…!!
まあ若干、助けに来てくれないかなあって思ってたけど、こんな近くにいるとは思ってなかったし、見つけてくれて助けてくれたって考えたら…。
「好き!結婚しよう!」
「話が飛躍しすぎだろ」
だってだって嬉しかったんだもん。
私のピンチに正義のヒーローの如く現れた楓。
私にはスーパーマンにしか見えなかったね!
私だけのスーパーマン!!