リベンジ(休止中)
私はとある授業中、忘れ物をした。

(あ、ヤバ…。定規忘れた!今日いるのにー!ど、どうしよう…。)

チューターに報告をしようとしたその時、

スッ

定規が私の机に置かれた。

「え?」

「…どうぞ。」

筒井君がそう言って、定規を置いた。

「え…良いの?」

「…俺2つあるから。」

「…ありがとう。」

「…いえ。」

そこから私達の距離は、少しずつ縮まった。

授業中たまに、話すようになった。

ある日筒井君が、朝イヤホンをしながら、

音楽を聴いていた。

「おはよう!筒井君。」

「あ、おはよう…。」 

「何聴いてるの?」

「これ…。」

そう言ってウォークマンの画面を見せてきた。

「私もこのバンド好き!」

「そうなんだ。」

そう言って筒井君は、笑った。

(あ…笑った顔初めて見た…。
筒井君、悪い人じゃないかも…。)

そして私達は、音楽の趣味が一緒で、意気投合した。
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