フレーム
第1セット
バレー部へ
太一side
「入学式、明日かぁ」
そう呟きながらも
先日の練習試合のことを思い出す。
自分の身体のことなんてお構い無しで
ただ、良い写真を撮るためだけに
ほぼ無意識で跳んだ環奈。
『環奈には才能がある。
その証拠に撮りたいものが無くても、
この2年間、
写真を撮ることを仕事として続けられた。
でも、もしその環奈が
撮りたいものを見つけたなら
凄い事になる、必ず。』
そう環奈について話していた遠藤さん。
撮りたいものがあるか無いかとか
俺にはよく分からない。