フレーム
「環奈さすが!
100点とか俺には無理だわ。」
部活の帰り道を歩きながら、
そう私の隣で言う隼人は
「まあ、2点もどう頑張ってもとれないけど」
さらにそう続けて笑い出す。
「褒めてんの!?けなしてんの!?」
「両方?まあ太一で良かったじゃん」
ニヤッと笑いながら私を覗き込む隼人に
顔を膨らませて睨むと目をそらす。
「良くなんて、ないよ…」
私の好きな人には好きな人がいて、
それは私じゃない。
私といる時もきっと、
その人のことを考えてるんだ。
嫌だ、なぁ。