フレーム
「……ってことがあって…
それから気まずくて…」
私が太一君と出会ったあの河原での写真を脅迫材料に
オールナイト暴露大会
という謎の会が始まった。
あの写真消したはずなんだけどなぁ…
渋々、
太一君が告白される現場に居合わせたことを話し終えた私は、
隼人に掴まれたままだった腕を
ゆっくり引き抜いて隼人の方を見た。
私の話を聞いて、
何かを考え込んでいる隼人は気付いていないようだけど。
何をそんなに考え込んでいるんだろう?
「は、隼人?」
私の呼びかけで
ゆっくり顔を上げた隼人は、
「今の話のどこに…
気まずくなる要素があるの?
環奈は何も関係ないだろ?」
そう不思議そうに私に言った。