フレーム
「えぇ…なんで俺…」
ハードすぎる練習から抜けられるのは嬉しいが、
あの太一を引き戻せる気がしない。
お気楽なキャプテンと副キャプテンはコートに戻って行ってしまい、
やはり俺しかないのだと気付く。
行くかぁ。
水道の見える位置で立ち止まると、
顔を濡らしたまま、
上を向いて動かない太一が見えた。
何をどうしてもイケメンは勝ちだな。
なんて思いながらも、後ろから声をかける。
「戻ろう、太一」
太一「うん、戻るよ。」
「……え、ガチ?」