最期の贈り物 ‐君への愛‐
「今から、部屋の片付けしてお風呂入ってってしたら、寝る時間遅くなっちゃうから。 服の心配はいらないからね、私の服、用意……」
そこでなにかに気づいたのか、大きな声で叫んだ。
どこかの部屋から、うっせえってという声が聞こえてきた。
「私の服とかいったけど、入るかな? 優恵ちゃん、身長は?」
「155センチです」
「良かった、私とそんなに変わらない。 優恵ちゃん、何歳なの? 身長そんなに変わらないし、同い年だったりする?」
「中学2年です。 椎菜ちゃんと、同い年のはずです」
燐が同い年だって言っていたからね。
椎菜ちゃんは、私と同い年なことに嬉しそうにした笑った。
こんな私と椎菜ちゃんが同い年なんて、傍から見たら絶対疑われそう。
椎菜ちゃんのほうが美人で、気配りができる、できた子だ。
対して私は、下の下みたいな顔をしてるし、気配りなんて自分のことを考えるのに精一杯で、馬鹿な子。
私の理想は、椎菜ちゃんのような子なのだ。
周りから好かれるような、ついついそばにいたくなるような、太陽……というよりかは、そこらで咲いていそうな小さな花のような存在に。
太陽は上から照らすものだけれど、小さな花は、道端で懸命に生きていて下からみんなを見てくれる。
俯いた時、励ましてくれるのは道端に咲いた花。
だから、太陽のような存在より、私は、椎菜ちゃんのような、下で見守ってくれる花のほうが好きなのだ。
小さな花、といったが、決して貶すためにつかったものではない。
私の中では、褒め言葉に値するものだ。