最期の贈り物 ‐君への愛‐


悶々と考え事を続けていると、外からコンコンと音が鳴った。




「優恵ちゃん、入るよー」




「ど、どうぞっ」




どうやら、服とタオルを用意してくれたようだ。


私、椎菜ちゃんみたいにスタイル良くないしブッサイクだし、服合うかなぁ。


いや、服に文句を言うわけじゃないけど!




「下着は新しいやつだから安心してね」




「ありがとう……、ごめんね」




「いいっていいって! ゆっくりしてね」




なんて人だ……。


下着が新しいやつなんて、きっとお気に入りで買ったものだろうに。


それなのに……。


絶対この恩は忘れない。いつか、返せるくらい立派な人にならなくちゃ。


頑張るぞ、と頬を叩いて、お風呂からあがった――――。






「あっ、あがったの? お風呂、熱くなかった?」




「うん、適温だったよ。 なにか、私もお手伝い……」




椎菜ちゃんに借りた服は、やはり可愛らしいものだった。


ピンク色とクリーム色の混じったパジャマで、私が着るには勿体ないような服。


下着も、これまた可愛らしいものだった。


洗面所に置かれていたドライヤーを借り、簡単に乾かしてから、お手伝いをしに行こうと未来の私の部屋に来たわけだ。
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