最期の贈り物 ‐君への愛‐
「んーん、おはよう」
朝の燐、超可愛いです……!
寝惚けているから、フワフワしているし、目を瞑った状態でのろれつのまわらない舌でのおはよう。
言い表せないくらい可愛い。
燐はとても顔立ちが整っていて、モデルさんにいてもおかしくないくらい。
というか、モデルとか俳優の道を進んだら絶対売れる顔だ。
椎菜ちゃんも、絶対売れる。
「椎菜はもう行った?」
「うん、さっきドアの開く音がしたよ」
顔を洗っている最中に、「行ってきまーす」の声とともにドアの開く音がした。
行ってらっしゃいと言おうとしたんだけど、間に合わなかったんだよね……。
お見送り、したかったなぁ。
――――ピーンポーン
家のチャイムが鳴った。
今、朝の8時前なんだけどこんな朝から用ある人いる?
「誰だよ、だっりぃなぁ……」
燐も不機嫌そうだ。
そしてまた家のチャイムが鳴る。これは無視できなさそう……。
燐は寝起きで機嫌悪そうだし、私が出てこようかな。
「燐、私がいってくるね」
「わりぃ、頼むわ」
この家に住んでいるんだから、ちゃんと活躍しないと!
パタパタと駆け足で玄関に行き、ドアを開けると、とんでもない人たちがいた。